「令和元年度愛媛県小・中学校初任者研修(第④回教育事務所研修)」(7月31日・8月1日)
2019年8月20日 12時46分7月31日(水)に小学校初任者、8月1日(木)に中学校初任者を対象として、「令和元年度愛媛県小・中学校初任者研修第4回教育事務所研修」を行いました。今回は、障害者支援施設「大洲ホーム」を訪問させていただき、「福祉」について研修しました。
◇講話◇
施設で勤務されておられるサービス管理責任者の方に、『過去から現在、そして未来へ』と題して、講話をしていただきました。障がい者支援の変遷や「大洲ホーム」の現状について、御自身の職場体験を交えながら、分かりやすく説明していただきました。「学校教員と福祉職員の立場は似ている。」「できることはやってもらう。できないことは支援する。」「痛みなくして成長なし。」「福祉をかっこいい仕事にしたい。」等々、心に響く言葉がいくつもあり、福祉に対する見方や考え方が変わった初任者もいたようでした。
◇施設見学◇
講話の後、施設内を案内していただきました。広く明るい施設設計や障がいに応じた使いやすい設備の工夫等、安全で快適に生活できる配慮が随所にありました。歯科処置室や屋外リハビリ運動場もあり、施設内で治療や運動ができる環境も整備されていました。また、至る所に利用者の方の作品や写真が展示されており、一人一人を大切にされていることが伝わってきました。
◇レクリエーション交流◇
午後からは、ホールでレクリエーション交流をしました。レクリエーションは、初任者それぞれのグループで計画・準備しました。1日目の小学校の初任者は、歌を歌いながら手遊びをしたり、丸めた新聞紙を使ってボッチャ(ペタンク)をしたりしました。2日目の中学校の初任者は、「絵しりとり」や「風船バレー」をしました。歌声や歓声がホールいっぱいに響き、とてもにぎやかな時間でした。
◇研究協議◇
研究協議では、主に質疑応答が中心でした。初任者からの質問に、4名の助言者(施設長、サービス管理責任者2名、生活支援マネージャー)の方に答えていただきました。初任者たちは、障がいのある方への関わり方や配慮を要する児童生徒への支援等について、日頃悩んでいることや疑問に思っていることを熱心に尋ね、傾聴していました。最後に、助言者全員から初任者にメッセージをいただきました。人生の先輩として、福祉施設職員として、感慨深い言葉を伝えていただきました。
~受講者の所感(抜粋)より~
研修の中で一番感じたことは、利用者の方の笑顔がとても素敵だった。「大洲ホーム」が、利用者の方にとって楽しい環境であると感じた。私もこのような環境づくりに努めたいと思う。
講話の中でもあった「福祉をかっこいい仕事にしたい」という思いが素敵だと思った。私も「このようにしたい」という思いが言えるよう自分の仕事に誇りを持ちたい。「大洲ホーム」のスタッフの方が、きらきらされていたのを見ることができ、良かった。ありがとうございました。
障がいのある方に配慮した設備や使いやすさ、明るさや広さ等、至る所に工夫や気配りがされており、大変参考になった。掲示の仕方や職員の方の声の掛け方等、実際に見せていただいたことも、大変参考になった。一人一人ときちんと対話し真剣に向き合うこと、そして何より思いやりを持って「笑顔」を大切に接することを改めて感じた。
講話の中で、「いろいろな体験を得て、人は成長する」という言葉があり、感銘を受けた。子どもたちにも、学校で多くの体験活動を通して様々な力を身に付けさせたい。施設長に助言していただいた「相手に興味を持ち、自分のことを知ってもらえる」ように、コミュニケーション能力を高めていきたい。
職員の方と利用者の方との関わりを見て、生徒との関わり方について考えさせられた。利用者の方のことをしっかりと理解されており、それに応じた支援をされている姿を見ることができた。その姿は、学校現場でも非常に大切なことであると思う。私も、生徒一人一人の姿をよく見てコミュニケーションを積極的にとり、よりよい支援をしたい。
今回の研修で、利用者の方と交流させていただいたこと、職員の方の思いや接し方について学ばさせていただいたことは、福祉に対する見方・考え方を豊かにする契機になりました。快く受けていただきました「大洲ホーム」の方々に心より御礼申し上げます。
次回(第5回)は、「道徳科の指導」について学ぶ予定です。