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「令和元年度愛媛県小・中学校初任者研修(第⑥回教育事務所研修)」(10月31日)

2019年11月13日 08時11分

 10月31日(木)に愛媛県立宇和特別支援学校(聴覚障がい・肢体不自由部門)において、「令和元年度愛媛県小・中学校初任者研修第6回教育事務所研修」を行いました。

◇講義◇

 「特別支援教育の現状と動向」と題して講話をしていただきました。宇和特別支援学校の状況や特色を、子どもたちの活動写真等を交えて、説明していただきました。関連する法や条例等の貴重な資料も提示していただきました。

◇授業参加◇

 各クラス2~4名に分散し、授業に参加させていただきました。ICTやFMマイク等を活用した学習、リハビリの補助、車いすバスケット、劇、芋掘り等々、特別支援学校の授業を体験しました。子どもたちとの会話や触れ合いを楽しんでいる受講者の姿が多く見られました。

◇授業参観及び施設参観◇

 施設見学も兼ねて、4時間目の授業や給食の様子を参観しました。参観中、疑問に思ったことを質問する積極的な姿も見られました。

◇講義◇

 「聴覚障がい教育の概要」と「肢体不自由教育の概要」について、講義いただきました。障がいの特徴や支援の方法を教えていただきました。実際に音楽や音読の声を聴かせていただき、聴覚障がいの聴こえ方を体感しました。

◇研究協議◇

 小・中学校別に研究協議を行いました。本研修の感想を交流し合ったり、特別支援学校の先生方に質問をしたりすることを通して、特別支援教育の理解を深めることができました。悩みに対する具体的なアドバイスもいただきました。

 

~受講者の所感(抜粋)より~

 授業参観では、自分で説明できるように促したり、姿勢や話の聞き方などを丁寧に教えたりしている様子を見て、人とのコミュニケーション能力を高めるための支援を大切にしていることがよく分かった。個々の個性を保護者とも話をしながら理解し対応を考えることは、通常学級で共通することだと感じたので、参考にしていきたい。

 研修に当たって、自分のクラスの子どもを思い浮かべながら、どう指導すればよいか考えた。「保護者の気持ちを尊重しながら一緒に進んでいく」という言葉で、少し気持ちが楽になった。子どもたちの声をしっかり聞きながら、その子に合った目標を立てたい。親切にしすぎず無理をしないというのも、今後気を付けて接していくようにしたい。

 研究協議の中で、「最低限度の支援で、最大限の能力を発揮させる」という言葉が心に残った。親切にしすぎず、その子に応じた支援をする見極めがとても重要だと感じた。

 教室や授業を参観し、多くのことを学んだ。聴覚障がいや肢体不自由な子ども一人一人のニーズに合わせた教育を提供するには、熱心な教材研究や工夫をされていることが伺われ、一人一人の個性や発達段階に合わせて支援することの大切さや難しさを感じた。様々な教材や資料・補助するものを試したり考えたりしながら根気強く探していくこと、一人一人をよく見て何かに気付くこと、できたことを認めることを大切にしたいと思う。

 特別支援教育は、決して障がいのある子どもだけのことではなく、教室にいる全ての子どものものであると感じた。また、特別支援学級の担任だけでなく、学校全体で取り組み、一人一人の力を伸ばしていくことが大切だと感じた。教師一人ではなく、「チーム」として子ども一人一人を伸ばしていける学校づくりに、自分も役立ちたいと思う。

 本日の授業参観や講義を通して、一人一人に合った支援の大切さ、子どもが何に困っているかを考えることの大切さを再認識することができた。一人一人の子どものできることを伸ばすことによって、その子の自己肯定感を高めることができる。子どもの視点に立って、指導を行っていきたい。

 次回(第7回)は、家庭教育や社会教育との連携について、研修します。